皆さんは「歯医者さん」にどんなイメージをお持ちでしょうか?
きっと

・キーンという嫌な音!
・痛い!!
・とにかく怖い!!!


といったちょっとネガティブなものが多いのではないでしょうか?

 

とりわけ「痛い!!」イメージは誰にとっても嬉しいものではないでしょう。

 

 

吉本歯科にご来院の患者様には、初診の時に歯には神経が通っていることをお伝えしているかと思います。

 

この「歯の神経」、ほかの部位の神経たちとは少し変わった特性を持っています。

 

他の部位、例えばに氷を当てたら私たちは「冷たい」と感じますよね。ホッカイロを持ったら「あったかい」と感じ、こちょこちょされたら「くすぐったい」と感じるでしょう。これらはそれぞれその感覚を、各種の感覚受容器と、数種類の神経線維(神経には実はいろいろ種類があるのです)がそれぞれ感じ分けるから、同じ手でもいろんな感覚を感じられるのです

 

しかし、歯の神経は、一種類の感覚しか脳につたえません。というより、様々な感覚を一種類のある感覚として脳に伝えるのです。そう、「痛み」として。

 

虫歯で歯がしみるとき、歯が欠けてしまって、神経が近くなってしまったとき、冷たいものでも、温かいものがふれても、また、何かを噛んでも、すべて、「痛い」と感じるのです。

 

歯科治療において、歯を削るときに、多くの場合「麻酔」を行います。これは、先述の歯が治療で感じる痛みを抑えたり、歯茎の治療での痛みや出血を抑えるために行います。

 

しかし、まれにこの麻酔を行わずに治療をしなければならないことがあります。

それは、神経が生きているか、死んでいるかをその痛みからしか判断できないときです。吉本歯科では、歯の神経の生死が解らないとき、まずは「電気診」といって、歯に弱い電気を流すことで、何かを感じるなら「生きている」と判断し、可能な限りその神経を残せるような治療方針をとることにしています。

 

しかし、この「電気診」で反応がなくても、必ずしも神経が「死んでいる」とは言い切れないのです。「電気診」には反応できないぐらいに弱ってはいるかもしれないけれど、まだ「いきている」こともあるのです。

神経が「死んでいる」歯は、何もしないでおくと、その後歯より下の骨や歯茎によくない影響を与えることがありますので、きちんとその神経を除去して、掃除してあげなくてはいけません。

 

このように、神経の生死はそのあとの治療方針に大きな差が出てきます。しかし、麻酔をしてしまうと、そのわずかに生きている神経も眠ってしまうため、わからなくなってしまします。

 

これを防ぐため、神経の生死が解らない歯に対して、初めは麻酔をせずに治療をはじめ、もし痛みを感じたら、神経は「生きている」と判断、それから麻酔をして、神経の生きている歯としての治療に切り替えていくといった診療手順を取らざるを得ないことがあるのです。

 

とはいえ、もちろん痛みは誰だって嫌なもの。できることなら感じたくないし、感じるにしても短い時間にしてほしいものです。吉本歯科医院では、患者様にお痛みを感じられる可能性が少しでもある治療を行うとき、必ず「痛かったら左手をあげて教えてくださいね」というようにしています。これは、患者様がちょっとでもお痛みを感じられたら、すぐにそこで治療を一度ストップし、麻酔を足したり、痛くない別の方法を模索するためと、「痛い」と口で言われると、口の中に器具が入っていて危ないことがあるので、手で合図していただくためです。

 

僕も小さいころ、知り合いのおじさんから、
「痛かったらてをあげておしえてねー」って言われて、痛くて手をあげたら、「はい、我慢してねー」って手を抑えれれたわ~。やけん、歯医者ってのは怖いところやぞ~。
と脅された思い出があります。そのおじさんの話は、子供相手の面白半分だった気もしますが、少なくとも吉本歯科ではこのようなことはまずありませんのでご安心を(笑)

 

僕もできることなら、吉本歯科にいらっしゃる患者様たちには、冒頭のようなネガティブイメージを払拭して頂けるように、可能な限り無痛治療ができるように、頑張れたらなと思います。
・・・キーンという音は・・・耳栓でもしてもらいましょうか(笑)

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