こんにちは、吉本歯科医院のカウンセラー、森下です。
今回は、最近テレビやCMでもよく耳にする「歯周病」についてお話しします。
歯周病については、前にもお話ししたとおり、悪性歯周病菌らによって歯肉ポ
ケットの奥底を棲家とし、「歯石」を形成し歯茎をむしばみ、年月をかけて
歯周組織も顎の骨までも溶かしてしまう!という怖いお口の中の病気です。
歯がグラグラし、腐敗臭がするのはこのためです。
歯周病は感染症です。
通常の歯石を除去したり、歯のお掃除をする治療では残念ながら治ってはいきません。
感染に対する治療を行わなくてはならない病気です。
■ 歯周病と歯肉炎の症状
そもそも「歯周病」とはどんな症状がでたら「歯周病」と診断されるのか?
これは歯科医院によっても違いがあるのではないでしょうか?
一般的にはレントゲンで根っこの周りの骨の状態を診て骨が少なく歯が動いて歯ぐきも腫れていれば「歯周病・歯周炎」と言われます。
骨があって歯ぐきが腫れていれば「歯肉炎」と言われます。
ここで患者さんに知っていただきたいのが、歯肉炎と歯周炎の違いなのです。
①歯肉炎・・プラークが原因で歯ぐきだけが腫れている状態。
中の骨はしっかりとある。
②歯周病・歯周炎・・骨や根っこの周りの組織が破壊されている状態
歯肉炎に関しては、きちんとしたブラッシングをすれば治ります。
では、歯周病はどうでしょう。
■ 歯周病は治るの?
結論から言うと、現在の医学では歯周病は治せないと当院の院長吉本は考えております。全体に無くなってしまった骨は再生できないのです。
患者さんのほとんどは「よくわからないけど、治るんじゃないの?」って思われていらっしゃいます。
正しい知識があれば、予防することもできますし、たとえ発症しても最善の治療によって歯周病の進行を食い止め、遅らせることができます。
■早期発見、早期治療で進行を防ぐ
たとえ、歯周病と診断されても、歯石を取ることで悪化を抑えることができま
すが、一部の感染力の強い細菌による歯周病に関しては、原因を明らかにし、徹底的に除去していかないと、よくならないことがあります。
どんな病気でもそうですが、ここでも早期発見・早期治療が大切なのです。
■きちんとした検査が必要
私が、これまでにカウンセリングさせていただいて感じたことなのですが、
ほとんどの患者さんが、こうおっしゃいます。
「歯周病だと思うので歯石を取ってほしいのです。」
私は必ず質問します。
「歯周病の原因は知っていますか?以前に歯周病と言われましたか?」
と。
「詳しい原因は分からないけど言われたことあるし、歯が弱いと思うか
ら・・」
そこで、感じたことなのですが、ほとんどの患者さんはご自分が、なにが原因で
歯周病になったのかご存知ないのです。
歯周病については、詳しい検査が必要です。
■歯石と歯周病の関係
歯石は、雑菌や細菌の温床になります。
特に歯周病の原因となる偏性嫌気性菌
(悪玉細菌の中でも、歯周病を引き起こす代表的な菌)にとっては、とても居
心地のいい場所となります。
歯石をこまめに取るということは、歯周病予防に効果的と言えます。
■こわい歯周病菌
ではなぜ、歯周病はやっかいなのでしょう?
口の中には数百種類もの細菌がウジャウジャいるんです。
もちろんその中には口の中の環境を保つのに必要な細菌もたくさんいるのです
が、とってもやっかいなこわ~い歯周病を進めちゃう菌もたくさんいるので
す。
先日、当院の院長吉本が参加した「日本口腔インプラント学会」専門医教育講座でも、この歯周病の代表的な菌が特に6種類(以前は4種類といわれていた)に対する対策がインプラント治療の前に必要であることを確認しています。
https://www.8181118.com/director/2009/10/post-13.php
吉本歯科医院では、6種類の歯周病検査を行っております。(以前は4種類しか検査できませんでした)
実際に検査を行なってみると、以前の4種類の検査では見付けられなかった、と
いうよりも、見過ごされていた歯周病を悪化させるとわかった新たな2種類の
菌のうちの一つが多量に出た患者さんがいました。
もし、この患者さんが4種類しか検査していなければ診断結果はこうなるのでは
ないでしょうか。
「悪性の歯周病菌はいませんでした。定期的に歯石を取っていきましょう」
ということだけで効果的な治療がおこなわれません。
「歯」は命に関ることはないので、あまり深刻に考える人はいないと思います
が、
「歯」が抜ける原因の1番は「歯周病による骨吸収で根っこから動く」ことで
す。
この事からも分かるように「歯」の命には歯周病は深く関っているのです。
人間の寿命より遥に短い歯の命を少しでも永く生かせたいと思って当医院では歯
周病治療を行っております。
■インプラント治療で必要な歯周病治療!
ワンステージフルマウスディスインフェクションFMD
インプラント治療で、見落としがちなのが、まだある「ご自分の歯」のケア!
インプラントを必要とする患者さんの多くが歯周病で歯を失った方です。
まだ健在な「歯」をしっかり守るためインプラント治療前に口の中の歯石を一度に
取ってしまう方法です。
それが「ワンステージフルマウスディスインフェクションFMD」
通常は歯石を何回かに分けて取り、一回目から二回目三回目と・・日にちをあ
けて取っていきます。
でもこれでは、治療期間中に、ばい菌は口の中をあちらこちらと移動してしまいす。
せっかく歯石を取って清潔にした場所にも菌が入り込んでしまいます。
これを永遠に繰り返していってしまいます。
一回で全部の歯の歯石を取ることで、歯周病菌の一掃をはかることができます。
■吉本歯科が行う検査・治療の流れ
軽度の歯周病の方の場合は、歯科医院の定期的な歯石除去で予防できますが、
重度の歯周病、感染症歯周病、若年性歯周病などの方の場合、予防は難しいと
思われます。
そこで、吉本歯科医院では重度の歯周病と診断した場合、まず「細菌検査」を
おすすめしております。
結果は患者さんにとっては、ショックを受けることがあるかも知れませんが、
当医院吉本院長は、常に「本当のことを知ることが大事」との思いで患者さん
と向き合っています。
■吉本歯科医院の歯周病検査
株式会社ビー・エム・エルの PCR-Invader法で代表的な6種類の歯周病菌を
調べます。
恐らく通常の歯科医院さんで行っている「細菌検査」とはその内容が全く違う、とお考え下さい。
〈検査の目的〉
菌の種類を詳しく調べ、それぞれの菌に効く抗菌剤を使って正しい歯周病治療
を行なう。(A菌にはA抗菌剤、B菌にはB抗菌剤というふうに)
注)外注検査のため結果がでるまでは2週間ほどかかります。
保険外治療なので費用は保険がききません
〈菌の摂取方法〉
歯周ポケット(歯ぐきと歯の隙)に滅菌ペーパーポイントという
細い爪楊枝のような形をした検査用具を入れ10秒間ほど待って取り出します。
少しチクッとする場合もありますが、あまり痛くはありません。
♪ワンポイント ~ばい菌について~
1、 ばい菌の住処
口の中全体
もっとも歯周病が住みやすい処は、歯肉縁下という歯ぐきの中の深い場所
この場所は歯ぐきの上の方とちがって酸素が届きにくいので、酸素を嫌う菌が好む
2、ばい菌の種類
約700種類
歯周病を悪化させる代表的な悪性歯周病菌は6種類といわれている
3、悪性歯周病菌の性質
歯周組織にくっつきやすい
生体の攻撃をかわす(自然には治らないということ)
組織を破壊する毒素や酸素を持っている
血管を通り、心筋梗塞の原因となる血栓の形成に影響する
歯がグラグラしてきた
口臭がある
歯茎から血が出る
歯と歯の間にすき間ができた
前歯が前に飛び出してきた
などの自覚症状がおありの方はどうぞお気軽にご相談下さいね。
吉本歯科医院の歯周病治療については
https://www.8181118.com/menu/03info.php